ハン・アトラスはシルクで作られたウズベク伝統の織物で、様々な天然色で染められている。ハン・アトラスには多くの伝説があり、より広く知られている話は以下のもの。
昔々、マルゲランの町に、とても貧しい織物職人がとても美しい娘と住んでいた。その娘の美しさに恋をしたマルゲラン・ハン(王)は、彼女をハレムに娶ることにする。職人はハンの意図に困惑し、結婚についての気持ちを変えようと城を訪問する。ハンは職人の頼みを聞いた後「その娘の美しさを忘れさせるものを作れたら、娘をあきらめよう」と約束をする。
とても落ち込んだ職人は城を出て、用水路のそばで一休みしようと、座り込んだ。その時、彼は水面に移る虹色の空と色鮮やかな雲をみた。素晴らしいアイデアをいただいたことを神に感謝し、家へと帰る。そして、雲のように軽く、山風のように涼しく、虹色に輝き、美しさで目を喜ばせる、とても鮮やかで薄い布を作り上げた。
翌朝、職人はまた城へ行き、織り上げた布をハンにみせた。ハンはその美しい織物にとても驚き、心を打たれた。それ以来、この布は“王の絹”という意味の“ハン・アトラス”と呼ばれるようになった。職人の娘は後、ハンの息子と結ばれた。
この様に、ハン・アトラスはマルゲランだけではなく、ウズベキスタンのシンボルとなった。アトラスの模様はウズベク人の素性、性質、意志、そして伝統的な芸術スタイルを伝える。シルクの質性と色彩は人々の楽観説、エネルギーと善良さを語る。
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